噛んで心と身体の健康作り!
梅ヶ丘1丁目歯科 堀籠(ホリゴメ)です。
お口は、食べ物や飲み物の入り口だけでなく「健康の入り口」とも言われています。
お口の健康状態は身体の健康状態に大きく影響するのです。
お口の中をキレイに保ち、口呼吸などの悪習慣などを見直す、そして、いつまでもご自分の歯で食べたり飲んだり、お話をしたりできるようにすることが、自分自身の身体を守ることにも繋がります。
自分の歯で一生を過ごす事を目標にするためにも、今回は、全身の健康に影響する「噛むこと」についてお話します。
噛む8大効果!
「噛む」ということはただ、食べ物を噛み砕き胃に流し込むという作業をしている訳ではありません。噛むほどに素材そのものの味を味わえたり、消化吸収を助けたりなど健康に役立つ効果がたくさんあります。
「卑弥呼の歯がいーぜ!」という標語をご存知ですか?噛むことで得られる8つの効果を分かりやすく標語にしたものです。
ただしっかり噛むだけで8つもの効果を得られるなら挑戦して損はなし!では、どのような効果があるのかさっそくご説明します。
ひみこの歯がいーぜ!
(ひ)肥満予防
よく噛んで食べると脳にある満腹中枢が働いて食べ過ぎを妨げます。
(み)味覚の発達
よく噛んで味わうことにより食べ物の味がよく分かります。
(こ)言葉の発音がはっきり
よく噛むことにより口のまわりの筋肉を使うため、表情が豊かになります。口をしっかり開けて話すとキレイな発音ができます。
(の)脳の発達
よく噛む運動は脳細胞の働きを活発にします。子どもの知育を助け、高齢者は認知症の予防に役立ちます。
(は)歯の病気を防ぐ
よく噛むと唾液がたくさんでて、口の中をキレイにします。この唾液の働きが虫歯や歯周病を防ぎます。
(が)がんの予防
唾液中の酵素には発がん性物質の発がん作用を消す働きがあります。よく噛んでがんを防ぎましょう。
(いー)胃腸の働きを促進
よく噛むことで消化酵素がたくさん出て消化を助けます。
(ぜ)全身の体力向上と全力投球
力を入れて噛み締めたいとき、歯を食いしばることで力がわきます。
出典:ひみこの歯がいーぜ8020推進財団
よく噛むことは生活習慣病の予防にもなり、口の周りにある筋肉を刺激し顎や頬のたるみの防止に繋がります。ほうれい線の予防や小顔効果があると言われているんですよ。
どれくらい噛めばいい?
では、どのくらい噛めば「よく噛んだ」ことになるのか?ただ「よく噛みなさい」と言われるだけでは分かりませんよね。
日本咀嚼学会や厚生労働省では「ひと口30回は咀嚼をしましょう」と推進しています。もちろん、食べ物の大きさや硬さで噛む回数は変わっていくのですが、最低30回は噛むことを目安としています。
ひと口30回噛むと唾液と絡まり食塊になって飲み込みやすくなります。消化に負担もかからず満腹中枢もしっかり刺激されるのです。
ただし、高齢者の方は、噛みすぎも注意しましょう。噛みすぎることにより唾液がたくさん出て、バラバラに崩れた食塊を飲み込と誤嚥(ごえ ん:食物が食道に流れず気管や肺などの空気の通り道に流れること)の危険性があるとも言われています。
よく噛むためのコツ!
「よく噛んで食べなさい」と子どもの頃言われたり、子どもに言っていませんか?噛むということは子どもの頃からの習慣です。大人になって「ひと口30回噛みましょう。」と言われても実際は難しいですよね。習慣化するまでには苦労するかもしれません。
そこで、よく噛むためのコツをご紹介します。
(1)野菜を固めに調理する
柔らかくなるまで煮るのではなく少し歯応えを感じる程度に煮たりすることで噛みごたえがでてきます。
(2)食材は大きめにカット
肉や魚も大きめにカットしたり、野菜などもみじん切りや千切りよりも乱切り、角切り、ザク切りなどで噛みごたえをアップさせましょう。
(3)歯応えのある食材を取り入れる
れんこんやゴボウなどの繊維質の多い野菜、根菜類、こんにゃく、ナッツ類、油揚げ、イカ、タコなどのしっかり噛んで食べる食材を取り入れてみましょう。
(4)急いで食べない
早食いは大食いにも繋がります。ひと口食べるごとにお箸を置いたりなどの工夫をして、ゆっくり時間をかけ食べることを心がけましょう。
(5)飲み物で流し込まない
あまり噛まないまま飲み物で流し込んでしまうと胃腸にも負担をかけてしまうので注意しましょう。
健康のためにも、まずは美味しいと感じる回数からはじめていくことをおすすめします。
よく噛むためにも歯科予防を!
よく噛み、おいしい食事をするためにも大切なのは歯科予防です。実は入れ歯などになると、ご自分の歯で食べる力よりも噛む力は3分の1になってしまいます。
つまり、天然の歯の3割ほどの力でしか噛むことができないのです。そうなると食べ物にも制限が出てしまいます。あまり硬いものは食べられず、いつも食べていたものが食べにくくなったりと、楽しい食事の時間が半減してしまうことも。
まずは、正しい歯磨きの仕方、口腔内のセルフケアを習慣化し、定期的に歯科医院に検診へ訪れましょう。
「口は健康の入り口」です。
皆様がいつまでも自分の歯と過ごすことが出来るように。
何かございましたらぜひ当院までお気軽にご連絡ください。
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出典:卑弥呼の歯がいーぜ8020推進財団
参考:日本咀嚼学会
画像:Look Studio/shutterstock
画像:Monkey Business Images/shutterstock
梅ヶ丘一丁目歯科 院長 堀籠眞一(ほりごめ まさかず)
経歴
松本歯科大学を卒業
医療法人社団 歯友会「赤羽歯科」
医療法人社団 友伸会「仙川町歯科クリニック」
両院併せて30年以上、歯科診療に携わる。大手の歯科医院勤めにより先進技術・先進医療を取得。
学会にて常に新しい治療方法を学んでいる
モットーは『自分の歯で一生を過ごす為の治療』慣れ親しんだ梅ヶ丘という地で開業し、皆様に愛される地域に根付いた歯科医院を目指しております。