梅ヶ丘1丁目歯科 堀籠(ホリゴメ)です。
お子さんの舌に癖に悩んでいませんか?
舌の癖は、上顎と下顎の位置のずれを招き噛み合わせを悪くしたり、歯並びの乱れ招いてしまいます。
歯列矯正をしても舌の癖で歯並びが後戻りしてしまう可能性もあるのです。
今回は、将来的のことも考え早い段階で改善したい舌の癖の原因やトレーニングについてお届けします。
目次
「舌癖(ぜつへき)」とは
舌が正しい位置に収まらず、気がつけば口をポカーンとあけて上下の歯のあいだに舌が出ていたり、舌で歯を押したり、歯で舌をかんだりする癖のことを舌癖といいます。
舌癖は、開咬、出っ歯(上顎前突)、受け口(下顎前突)などの歯並びや噛み合わせを悪くするだけでなく、発音が不明瞭になったり、食事中クチャクチャと音をたててしまう場合もあります。
舌癖の種類
舌癖には主に4つの種類があるのでご説明します。
(1)咬舌癖(こうぜつへき)
気がついたら上の前歯と下の前歯で舌を噛んでいるということはありませんか?これを咬舌癖(こうぜつへき)といいます。
長期間、舌を前歯で噛み続けると、噛み合わせや発音に影響する場合があります。
(2)低位舌(ていいぜつ)
舌が下あごの歯列弓の中に収まっていることを低位舌(ていいぜつ)といいます。正しい場所に舌が位置しておらず、常に下の歯の内面に押し付けられている状態になります。
低位舌(ていいぜつ)の場合は、舌の側面部分に歯のあとが波状につく特徴があります。
(3)舌突出癖(ぜつとっしゅつへき)
舌を前に押し出す癖を舌突出癖(ぜつとっしゅつへき)といいます。幼い頃から咬舌癖(こうぜつへき)がある、指しゃぶりがやめられないなど、常に上の歯と下の歯の間に舌や指がある状態が続くと噛み合わせが悪くなったり、歯と歯の間に隙間ができ、いわゆる「すきっ歯」になってしまう可能性があります。
さらに、その隙間に歯を押し当ててしまう癖がつく可能性もあります。
(4)異常嚥下癖(いじょうえんげへき)
食べ物や飲み物を飲み込む際、舌が前に出てしまう癖を異常嚥下癖(いじょうえんげへき)といいます。舌癖が原因で上下の歯が噛み合ってない場合、異常嚥下癖になりやすいので注意しましょう。
舌癖の原因
舌癖にはいくつかの原因があるのでみていきましょう。
(1)舌小帯短縮症
舌の下面から下顎の歯肉の内側に連続している索状のひだを舌小帯といいます。この舌小帯が短いと、物を飲み込むときに舌を口蓋に向い上げることができずに、低位舌(舌が低い位置にある状態)となり、舌が前に出てしまいます。
(2)アレルギー性鼻炎など
アレルギー性鼻炎、アデノイド、口蓋扁桃肥大などの病気があると鼻呼吸が困難になってしまい、口呼吸をしてしまいます。口呼吸をすることで舌が正しい位置に置かれず前に出てしまいます。
(3)筋肉の低下
口輪筋、頬筋など口周りの筋肉の筋力が弱いと、舌とのバランスが崩れ歯を舌で押してしまう状態になります。
(4)指しゃぶり
長期間、指しゃぶりをすることで上下の前歯の間に大きな隙間が開く『開咬(かいこう)』という状態になってしまます。5歳を過ぎても指しゃぶりをしている場合は注意が必要です。
舌の正しい位置
皆さんの舌は普段どの位置にありますか?
舌の正しい位置は、舌の先は上あごの前歯の後ろあたりが正しいポジションになります。この部分をスポットと呼び、舌全体が上顎にひっついた状態が正しい位置です。
舌癖を治す悪習癖改善のトレーニングをご紹介します。
舌癖治療「筋機能訓練(MFT)」
筋機能訓練(MFT)とは、正しい舌の動かし方、口のまわりの筋肉のバランスを整え正しい動きを覚えます。さらに「正しい噛み方」、「正しい飲み込み方」、「正しい発音」、「正しい鼻呼吸」などを習慣化させ正常に舌を機能させるトレーニングです。
歯科医院に通いながら、自宅でもトレーニングができます。将来的な歯並び、噛み合わせや発音など、お口の健康を維持するためにも大切なトレーニングです。
口腔内装置による舌の改善
舌癖の改善には「タンクガード」と呼ばれる物理的に舌を出さないようにする装置があります。上顎の裏側に舌の前方への移動を防止するワイヤーが配置されているので、舌による前歯部への悪影響を防ぐことができます。
小さなな子どもに装置をつけるのはかわいそうなのですが、小さいからこそ早めの治療が必要です。タンクガードには取り外し式と固定式があるので、どちらにするか歯医者と相談して決めましょう。
【まとめ】舌癖は早めの治療を!
- 指しゃぶりをしている
- クチャクチャ音を立てて食事をする
- いつも口をポカンと開けている
- 口呼吸をしている
- アレルギー性鼻炎、アデノイド、口蓋扁桃肥大など鼻の病気がある
- 噛む力が弱い
- あまり物を噛まずに飲み込む
- 発音が不明瞭
- サ行やタ行を発音するとき歯と歯の間から舌が出る
- 舌の動きが悪い
- くちびるを噛んでいる
- 舌を前に出す
- 前歯の歯と歯の間に舌を押し付けている
- 舌の側面部分には歯のあとが波状についている
これらは無意識のうちに行っている「癖」です。癖の改善は難しいもの。大人になるにつれますます困難になってきます。舌癖は、将来的にもなるべく早く治すのがベストです。
舌癖チェックは梅ヶ丘一丁目歯科で!
舌癖は早期発見・早期治療が重要です。キレイな歯並び、噛み合わせのためにもお子さんに舌癖がないか、梅ヶ丘一丁目歯科でチェックしましょう。
【おすすめ記事】じわじわ広がる?気になる【すきっ歯】の原因と矯正以外の治し方はとは
画像:Hodyachaya Alla/shutterstock
画像:Supattra Luasook/shutterstock
画像:stopabox/shutterstock
梅ヶ丘一丁目歯科 院長 堀籠眞一(ほりごめ まさかず)
経歴
松本歯科大学を卒業
医療法人社団 歯友会「赤羽歯科」
医療法人社団 友伸会「仙川町歯科クリニック」
両院併せて30年以上、歯科診療に携わる。大手の歯科医院勤めにより先進技術・先進医療を取得。
学会にて常に新しい治療方法を学んでいる
モットーは『自分の歯で一生を過ごす為の治療』慣れ親しんだ梅ヶ丘という地で開業し、皆様に愛される地域に根付いた歯科医院を目指しております。