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放置は危険!虫歯と思ったらすぐ歯科医院へ
梅ヶ丘1丁目歯科 堀籠(ホリゴメ)です。
毎日の歯磨きや、デンタルフロス、歯間ブラシを使うとき鏡を見る方が多いと思います。
このとき「ちょっと歯の表面が茶色くなった」、「最近、冷たい飲み物が染みる」など「虫歯かな?」感じながらも、痛みや違和感がない、面倒、歯医者が怖いなどの理由から、放置している方は意外に多くいらっしゃいます。
放置していると虫歯はどうなってしまうのか?
結論からいうと虫歯の放置は非常に危険な行為です。入院や手術を伴う場合もあります。今回は、放置虫歯が引き起こす、さまざまな病気や弊害などについてお話します。
虫歯を放置していると
初期の虫歯は痛みや違和感などの自覚症状がなく静かに進行していきます。
進行すると、冷たい飲み物、甘いものが染みるようになります。
痛みを感じだすと、虫歯が神経にまで達したということになります。痛みを感じるほど重症化すると、膿が出たり歯ぐきや顔が大きく腫れるなどの症状が現れる場合があります。
この痛みを我慢するとどうなるのか?
不思議なことに痛みがスッと消えてしまいます。
しかし、これは治癒したのではなく、歯の神経が死んでしまい痛みを感じなくなったのです。
痛みがなくなったとさらに放置するとどうなるのか?
恐ろしいことに歯が溶け根の部分だけが残っている状態になります。ここまでくると治療可能な部分が残っていないので抜歯になるケースが多くなります。
虫歯は進行性の病気です。放置したところで自然治癒することはなく悪化の一歩を辿るばかりです。虫歯に気づいたらすぐ歯科に行くことをおすすめします。
虫歯が引き起こす病気とは
虫歯を放置していると思わぬ病気を引き起こす可能性があります。
(1)歯原性菌血症
虫歯の小さな穴から(傷口)細菌が侵入する菌血症を「歯原性菌血症」といいます。侵入した菌血症は、血流に乗って毒素を放ちながら全身へ増殖していくのです。
一般的に健康体であれば重篤な細菌感染症を心配する必要はそれほどないようです。
しかし、体調を崩していたり、体力が落ちていたり、免疫力が低下していると、歯原性菌血症が「動脈硬化」、「脳梗塞」、「心筋梗塞」などの重篤な症状を引き起こす場合があります。他にも、糖尿病、アルツハイマー認知症なども歯原性菌血症が原因ではないかといわれているようです。
(2)顎骨炎
髄骨炎とは別名「顎骨骨髄炎」、「顎骨骨膜炎」、「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」とも呼ばれる病気です。これは、細菌の侵入により顎の骨の組織が炎症を起こして化膿してしまう病気です。
髄骨炎の主な細菌感染の原因は悪化した虫歯や歯周病といわれています。発熱、食欲不振、倦怠感、歯の周辺が痛んだり、口腔粘膜や皮膚の腫れ、赤み・歯がぐらつき・膿なのどの症状を引き起こします。
顎骨炎が悪化すると治療が難しいとも言われており注意が必要です。
(3)副鼻腔炎
鼻や副鼻腔の中の粘膜が「炎症」を起こして腫れた状態が副鼻腔炎(蓄膿症)です。上顎と頬、鼻に囲まれた空間の副鼻腔と上顎の歯の根は非常に近い位置にあり、虫歯の細菌が副鼻腔に侵入し、感染を引き起こすケースがあります。
副鼻腔炎になると、神経が圧迫され歯痛、歯の根元の痛みだけでなく噛んだ時も痛みを伴います。また、上顎の奥歯全体が痛くなるケースもあるようです。
さらに、頭痛や、目の奥、頬骨の奥の痛み、鼻詰まり、膿からくる口臭などの症状もあります。
虫歯にならないために
虫歯は、口腔内の虫歯菌が繁殖し酸を放出、歯を溶かすことで虫歯が発生してしまいます。虫歯菌の好物は「糖分」です。甘いものをダラダラ食べていたり、歯磨きを怠っていたりすると口腔内は虫歯菌の格好の住処になってしまいます。
虫歯になった歯からは、不溶性グルカンというネバネバしたものが出てきます。これがやがて歯垢(プラーク)となってしまいます。
糖分や歯垢は歯磨きで除去することが可能ですが、歯石になってしまうと歯ブラシでは除去することができません。食べカスや歯垢の磨き残しが、歯石になり虫歯の温床になってしまうのです。
虫歯を予防するには、まずは日頃のセルフケアが大切です。毎日の歯磨きにデンタルフロスや歯間ブラシをプラスし、丁寧に歯のお手入れをしながら、定期的に歯科に行きクリーニング(定期検診)を受けることが虫歯にならないための最善の予防といえます。
虫歯と思ったら
いかがでしたか。虫歯は放置すればするほど危険なものに変わっていきます。
初期であれば、簡単な治療で済む場合がほとんどです。虫歯が重症化するほど治療期間も長くなり身体的、経済的な負担も大きくなります。
何より、虫歯を放置していると歯を失ってしまう可能性、重症化してしまう可能性や重篤な病気を併発する可能性もあるのです。
皆様がいつまでも自分の歯と過ごすことが出来るように
虫歯かな?と思ったらいつでも気軽にご相談ください。
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画像:(C)aslysun/shutterstock
画像:(C)LightField Studios/shutterstock
梅ヶ丘一丁目歯科 院長 堀籠眞一(ほりごめ まさかず)
経歴
松本歯科大学を卒業
医療法人社団 歯友会「赤羽歯科」
医療法人社団 友伸会「仙川町歯科クリニック」
両院併せて30年以上、歯科診療に携わる。大手の歯科医院勤めにより先進技術・先進医療を取得。
学会にて常に新しい治療方法を学んでいる
モットーは『自分の歯で一生を過ごす為の治療』慣れ親しんだ梅ヶ丘という地で開業し、皆様に愛される地域に根付いた歯科医院を目指しております。