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歯磨きの素朴な疑問!
梅ヶ丘1丁目歯科 堀籠(ホリゴメ)です。
今回は歯磨きの素朴な疑問Part2に答えていきたいと思います。
毎日、歯磨きしているのにどうして虫歯ができるのか、忙しくて歯磨きができないときなど
今更、人に聞くのも躊躇われるような素朴な疑問を解決していきます。
(1)毎日歯磨きしてるのにどうして虫歯になるの?
毎朝、毎晩歯磨き粉をたっぷりつけて丁寧に磨いているはずなのに、定期検診などで虫歯がみつかったことがある人もいると思います。
なぜ、毎日、歯磨きしているのに虫歯になってしまうのか。いくつかの原因が考えられます。
(1)虫歯になりやすい食生活
例えば、甘い飲食物を好み間食をよくしたり、お酒を飲みながらだらだら食事をしたりなども原因の一つです。虫歯菌は、糖質を餌に増殖していきます。
甘いものを好んで食べたり、間食やだらだら食べ、夜遅くの食事などでお口の中が酸性に傾き、唾液の自浄作用や、緩衝作用などの効果が発揮されないまま虫歯になりやすい環境が作られてしまうのです。
心当たりのある人は食生活などの見直しをしてくださいね。
(2)唾液量が少ない
唾液量の減少は虫歯だけでなく、歯周病になりやすい環境を作ってしまいます。唾液にはお口の中を衛生的に保つ力が備わっています。酸性に傾いたお口の中の中和、再石灰化を促す、虫歯菌に対して抗菌作用など。
では、どのように唾液量を増やしたらいいのか今すぐ実践できる方法が以下になります。
(1)よく噛んで食事をする
(2)適度な水分補給
(3)ストレスを溜めない
(4)口呼吸をしない
唾液の量が少ないと感じている人は、よく噛んで食事をする、適度な水分補給、口呼吸をしないなどを今日からでも試してみてください。
(3)間違った歯磨きをしている
単純に磨いているつもりで磨けていない、歯列に沿った歯磨きができていないなど「できているつもりで、できていない」ということが実はよくあるのです。
また、歯ブラシ1本での歯磨きではどんなに丁寧に磨いても全体の60%程度しか取り除くことができません。(※1)歯磨き後にデンタルフロスや歯間ブラシなどの補助器具を使用することで、歯垢(プラーク)や食べカスの除去率は大幅にアップします。
虫歯や歯周病予防のためにも、歯磨き後は補助器具を使用しお口の中をキレイにしましょう。
(2)歯磨き粉の量はどのくらいが適量なの?
歯磨き粉をたっぷりつけていませんか?たっぷりつけてしまうと泡立ちもよく磨けているつもりになってしまうので注意が必要です。では、どのくらいの量が適量なのか。子どもと大人に分けてご説明します。
・子どもの場合(フッ素配合歯磨き粉)
歯の萌出〜2歳(※):切った爪程度の少量
3歳〜5歳:5mm以下
6歳〜14歳:1cm程度
15歳以上:2cm程度(※2)
・大人の場合
大人の場合は2cm程度なのですが、大人の口の状況は個人差があります。虫歯や歯周病、着色ケアなどで歯磨き粉の種類も変わってくるでしょう。自分に合った歯磨き粉と適量を知りたい人は歯医者に相談することをおすすめします。
(※)仕上げ磨きに保護者が行う。
(3)大人用の歯磨き粉と子ども用の歯磨き粉はどう違うの?
大人用と子ども用の歯磨き粉に大きな違いは特にありません。
ただし、子ども用の歯磨き粉には大人用と違って研磨剤が少なく、いちごやぶどうなどフレーバー付きのものが販売されています。
子ども用には、研磨成分を含まないジェル状・泡状・液体などがあり、これは吐き出しのできない低年齢児に向いるので参考にしてください。(※3)
(5)虫歯になりやすい場所ってあるの?
虫歯になりやすい箇所は「歯と歯の間」、「歯の根元」、以前治療をした「詰め物と歯の隙間」の3箇所です。(※4)この3箇所を意識して磨くように心がけましょう。
(6)歯磨きができないときの対処法は?
災害時、妊娠中でのつわりなどさまざまな理由で歯磨きがしたくてもできないことがあると思います。歯磨きができない場合のケア方法を紹介します。
(1)口をすすぐ、うがいをする
水やお茶でも構わないのですが、できれば洗口液などを使用したすすぎや、うがいをおすすめします。また、無糖のものでも炭酸水は酸性なので控えてください。
(2)ノンシュガー、キシリトールの含有量が多いガムを噛む
ガムを噛むことで唾液が分泌されお口の中をキレイにしてくれます。さらに、キシリトールには、細菌の働きを弱める効果があります。ガムによってキシリトールの含有量は異なるので、なるべく割合が高いガムを噛むようにしましょう。
(3)指磨き
指をキレイに洗ったらそのまま磨いてもOK。直接磨くことに抵抗を感じる人は、ガーゼや清潔なハンカチなどを指に巻き磨いてください。
指で歯を磨くと歯の表面がつるつるになったか分かりやすく、磨き残しの多い奥歯などにも指が届きやすいメリットがあります。
(7)液体歯磨きと歯磨き粉どう違うの?
液体ハミガキと歯磨き粉を併用したり、液体歯磨き粉と歯磨き粉をどちらを先に使うか迷う人がいると思うのですが、液体歯磨きと歯磨き粉は基本的に同じなので、どちらか一方を使用するようにしましょう。
液体歯磨き粉と歯磨き粉の違い
(1)発泡剤
液体歯磨き粉には発泡剤が含まれていません。泡立ちがなく磨いている様子を確認しやすい利点があります。
(2)研磨剤
もう一つの違いは、研磨剤が含まれていないことです。歯の表面についた着色汚れなどを落とす効果のある研磨剤が含まれていないのでツルっとしたきれいな歯を保つことができます。
普段からコーヒーやワイン、タバコなどを嗜む人は研磨剤入りの歯磨き粉をおすすめします。
液体歯磨き粉の使い方
(1)適量約 10mL をお口に含み、約 20 秒ほどよくすすいだ後、 何もつけないハブラシでブラッシングしてください。
(2)使用後は、特に水ですすぐ必要はありません。 むしろ、水ですすがない方がより効果的です。 ただし、違和感や刺激感などが気になる場合は、水で軽くすすいでください。(※5)
(8)電動歯ブラシと普通の歯ブラシ本当はどちらがいいの?
ゴシゴシ動かす必要もなく高速運動により清掃効率も圧倒的なのが電動歯ブラシです。しかし、どちらが良いとなると、どちらにもメリット・デメリットが存在します。
電動歯ブラシは適正に使いこなすことが大前提になります。きちんと使いこなせず歯茎を傷つけてしまうことはよくあり、より性能の良いものを求めるとなると高価なものになってしまいます。
普通の歯ブラシ1本だけではお口の中をすべてカバーすることはできませんが、補助器具を使用することで歯垢(プラーク)や食べカスをキレイに除去することができます。また、いろいろな硬さや形などもお口の症状によって選べる利点もあります。
定期的な歯科検診を受けよう
歯磨きの素朴な疑問、参考になりましたか?
これからもさまざまな素朴な疑問に答えていきたいと思います。
疑問を解決し、正しい歯磨きで大切な歯を守ってくださいね。
ただ、どんなに歯磨きを丁寧にしても日頃の食生活や生活習慣で虫歯を誘発してしまう可能性があります。
虫歯や歯周病は早期発見、早期解決が大切です。
2〜3ヶ月に一度はぜひ、梅ヶ丘1丁目歯科医院で定期検診を受けましょう。
何かございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
【関連記事】今更聞けない⁉︎「歯磨き」についての素朴な疑問 Part1
(※1)ライオン歯科衛生研究所
(※2.3)e-ヘルスネット-厚生労働省
(※4)NHK健康チャンネル
(※5)日本歯磨工業会「みがこうネット」
画像:White bear studio/shutterstock
画像:Natali _ Mis/shutterstock
画像:Pressmaster/shutterstock
画像:azazello photo studio/shutterstock
梅ヶ丘一丁目歯科 院長 堀籠眞一(ほりごめ まさかず)
経歴
松本歯科大学を卒業
医療法人社団 歯友会「赤羽歯科」
医療法人社団 友伸会「仙川町歯科クリニック」
両院併せて30年以上、歯科診療に携わる。大手の歯科医院勤めにより先進技術・先進医療を取得。
学会にて常に新しい治療方法を学んでいる
モットーは『自分の歯で一生を過ごす為の治療』慣れ親しんだ梅ヶ丘という地で開業し、皆様に愛される地域に根付いた歯科医院を目指しております。