梅ヶ丘1丁目歯科 堀籠(ホリゴメ)です。
お口の中に口内炎ができると痛くて食事やおしゃべりがつらくなりますよね。
触れずにいた方がいいと思いながら、気になって舌先でなぞってしまう人もいるのではないでしょうか。
今回は、口内ので至る箇所にできてしまう、口内炎の種類や原因・特徴、正しいケアの方法などをお届けします。
目次
口内炎とは
口の粘膜(唇・頬・舌・歯肉など)に炎症が起きることを「口内炎」と言います。症状・原因は多岐にわたり、それぞれが複雑に関わりあっています。口の中にできてくる粘膜の病気(「粘膜疾患」)は、この「炎症」だけでなく「腫瘍」や「アレルギー」などがあり、これらを区別するのがとても難しいのが実情です。(※1)
お口に中にできる「炎症」のことを一括りに「口内炎」と総称していますが、できる原因、種類も違い、症状は、軽度から重度までさまざまです。
軽度な口内炎は、あまり痛みもなく粘膜に赤い腫れ、ポツポツとした斑点や浮腫ができすぐに治りますが、重度になると、炎症も広がりただれたり、炎症部位が白い膜で覆われる、水疱ができる、穴が開くなどのケースもあります。出血した場合は重症の口内炎と捉え歯医者などへの受診をおすすめします。
いずれにせよ、口内炎は身体が不調のサインを出していると考えましょう。
口内炎ができる原因
口内炎ができる原因を一つに絞ることはできません。
原因不明な場合もあるのですが、口の中を噛んでしまう、義歯(入れ歯)、矯正器具が合わないなどの物理的なものから、栄養バランスや生活習慣の乱れ、免疫力の低下、ストレスに加齢や身体の不調などが考えられます。
また、腫瘍やアレルギーなど他の病気が口内炎の症状として現れる場合もあるので、長引く場合は注意が必要です。
口内炎の種類
(1)アフタ性口内炎(潰瘍性口内炎)
一般的に多く見られるのが「アフタ性口内炎(潰瘍性口内炎)」です。2~10mm程度円形または楕円形の白っぽい潰瘍となって現れ、10日~2週間ほどで自然に治癒するのですが、「再発性アフタ性口内炎」という繰り返しできる口内炎もあります。
ストレスや疲れによる免疫力の低下、睡眠不足、栄養不足(ビタミンB2が欠乏すると口内炎ができます)などが原因だと考えられています。
長引く場合、範囲が広がったなどの症状が現れた場合は歯科医院などの受診をおすすめします。
(2)カタル性口内炎(外傷性口内炎)
食事中、頬を噛んだ。歯磨きをしていたら歯ブラシで頬を傷つけてしまった。義歯や矯正器具が合わなく歯茎や頬に傷がついたなどの物理的刺激で粘膜を傷つけ、細菌が繁殖して発生するのが「カタル性口内炎(外傷性口内炎)」です。
口の粘膜が赤く腫れたり水疱などの症状と口臭が強くなったりする特徴があります。
(3)ウイルス性口内炎
高熱が続き舌や唇の裏の粘膜に、多数の小さな水疱ができる「ヘルペス性口内炎」。免疫力が低下したりすると増殖し現れるのが「カンジダ性口内炎」。こけ状の斑点ができ、赤くただれお口の中のいたる箇所に発生します。
このような、ウイルスが原因で起こる口内炎を「ウイルス性口内炎」といいます。他にも、梅毒・淋病・クラミジアなど、性感染症(STD)なども知られています。ウイルス性口内炎は、発熱や強い痛みを伴う場合もあるので速やかに医療機関を受診しましょう。
口内炎ができたときの対処法
口内炎ができたらアフタ性口内炎(潰瘍性口内炎)、カタル性口内炎(外傷性口内炎)、ウイルス性口内炎と、種類や発生する原因がそれぞれ違うので症状にあった治療が必要です。
軽度な口内炎の場合は、食生活、睡眠など生活習慣を見直すだけでも症状の緩和が見られます。
(1)お口の中を清潔に保とう
口内炎ができたらいつもより丁寧な歯磨きを心がけ歯垢(プラーク)を徹底的に除去しましょう。また、うがい薬などで細菌の増殖をおさえるのもポイントです。
(2)バランスのよい食事・睡眠
睡眠不足、栄養不足、疲れなどが原因となっている場合は、不足しがちな栄養素を意識的に摂取しましょう。そして、しっかり身体を休ませてください。睡眠をたっぷりとり抵抗力を高め免疫力を回復させましょう。
(3)飲酒や喫煙を避ける
口内炎ができたらできるだけ刺激を与えないようにしましょう。特にタバコやお酒は控えてください。また、香辛料の強いものや酸味の強いもの、塩気の強いもの、熱いものなどの摂取も控えるよう心がけてください。
こんな症状が現れたら早めの受診を!
(1)赤みが強くなっている
(2)痛みが強くなっている
(3)炎症の範囲が広くなった
(4)症状が治ったと思うとすぐに再発する
(5)出血している
(6)膿がでている
(7)発熱
軽度のものであれば生活改善などで緩和していきますが、2週間以上治らない場合や症状が酷くなっている場合はすぐに歯科医院などを受診しましょう。
口唇ヘルペスは口内炎は違うの?
口唇ヘルペスもウイルス性口内炎のひとつです。
口唇ヘルペスは、くちびるやその周りに小さな水ぶくれができる感染性の病気です。「単純ヘルペスウイルス」というウイルスが原因となり、くちびるやその周りに、痛みのある赤い小さな水ぶくれが複数個現れます。
風邪などで体力や抵抗力が落ちたときに再び活性化して症状をみせる(再発する)という特徴があり、心身の疲労を避け、抵抗力を落とさないことが予防になります。治療には抗ウイルス薬が用いられます。(※2)
口内炎と間違いやすい病気
舌がん
アフタ性口内炎(潰瘍性口内炎)と症状が似ており、初期症状で痛みがあまりないため見過ごしやすく、口内炎だと思って放置してしまい、癌が進行してから受診するケースが多くみられます。主に舌の縁にできやすい特徴があります。
舌の粘膜に赤い斑点(紅板症)や白い斑点(白板症)ができている、口内炎が治りにくいなどの症状がみられる方は早めに耳鼻咽喉科あるいは歯科医院を受診しましょう。
前がん病変
カンジダ性口内炎に似た症状の前がん病変は、がん化する可能性が高く 口の中のあらゆる部位に口内炎ができます。
白い角化性の病変である白板症などの症状が舌や歯茎に現れ、こすっても白い膜が取れない、範囲が広くなっているなどの特徴があるので、気になる人は耳鼻咽喉科あるいは歯科医院を受診しましょう。
お口は健康のバロメーター!
お口はさまざまな体調不要のサインを発してくれます。
健康な身体作りはお口から。
もし口内炎が繰り返しできる、なかなか症状が治らないという方は我慢せず
梅ヶ丘一丁目歯科にご相談ください。
【おすすめ】臭いなんて言わせない⁉︎正しい舌磨きの仕方で口臭の原因を除去
(※1)テーマパーク8020
(※2)第一三共ヘルスケア
画像:C.PIPAT/shutterstock
画像:aslysun/shutterstock
梅ヶ丘一丁目歯科 院長 堀籠眞一(ほりごめ まさかず)
経歴
松本歯科大学を卒業
医療法人社団 歯友会「赤羽歯科」
医療法人社団 友伸会「仙川町歯科クリニック」
両院併せて30年以上、歯科診療に携わる。大手の歯科医院勤めにより先進技術・先進医療を取得。
学会にて常に新しい治療方法を学んでいる
モットーは『自分の歯で一生を過ごす為の治療』慣れ親しんだ梅ヶ丘という地で開業し、皆様に愛される地域に根付いた歯科医院を目指しております。