梅ヶ丘1丁目歯科 堀籠(ホリゴメ)です。
虫歯予防になると言われている「キシリトール」。
ガムなどに含まれており「歯にいい」という漠然とした理由で
キシリトール配合のガムを選んでいませんか?
今回は、キシリトールの効果や効果的な摂取の仕方をご説明します。
目次
キシリトールとは
白樺や樫の木からとれるキシラン・ヘミセルロースという糖分から作られ、糖アルコールの一種で砂糖と同程度の甘さがあります。むし歯を予防する天然甘味料として、北欧諸国で多用され、チューイングガムやタブレットなどに使用されています。厚生労働省より食品添加物として認可されているほか、世界保健機関(WHO)や 国連食糧農業機関(FAO)もその効果を認めています。(※1)
キシリトールは天然甘味料の一つになります。一般的に使われている砂糖などと甘さは同等くらいなのにカロリーは4割ほど低く栄養管理、ダイエット効果も期待されています。
自然界に存在するキシリトール、厚生労働省や世界保健機関(WHO)、国連食糧農業機関(FAO)もその効果を認めているだけでなく、口から食べる食品添加物としても安全であることが証明されているので、妊娠中の方も安心して使用することができます。
キシリトールの効果
(1)虫歯の発生の予防
虫歯の原因は「ミュータンス菌」です。この細菌は、みんなのお口の中に存在し糖分をもとに「酸」を作り出します。作り出された酸が歯の表面を溶かすことで虫歯が発生するのです。
キシリトールは、ミュータンス菌に取り込まれることでミュータンス菌の働きを弱め、酸を発生させない効果があります。
(2)歯の修復
キシリトールは、唾液中のカルシウム濃度を高めてくれる働きがあります。虫歯になりかけている歯の再石灰化を促し、虫歯予防だけでなく進行も抑え込んでくれます。
(3)口臭予防
唾液の減少は口臭の原因にもなります。ガムを噛むことで唾液の分泌を促すだけでなく、キシリトールの甘味に味覚が反応し唾液の分泌が増え口臭予防になります。唾液をたくさん出したい人は味がなくなっても5分~10分程度噛むと良いでしょう。
キシリトールの効果的な摂取方法
キシリトールガムを噛むタイミングは、毎食後30分以内がおすすめです。食後はお口の残った食べカスなどを餌に虫歯菌の働きが活発になります。キシリトールを食後に噛むことで虫歯菌の動きを防ぐことができます。
また、キシリトールには歯垢(プラーク)のベタつきをサラサラにしてくれる働きもあるので、歯垢(プラーク)をしっかり落としたい人は歯磨き前。歯質を強化したい人は歯磨き後の摂取が効果的です。
歯磨き後に甘いものを摂取するは抵抗がある人も多いと思いますが、唾液が減少してしまう就寝前の摂取もおすすめです。
虫歯予防に必要な摂取量は
虫歯予防に効果的なキシリトールの摂取量は、1日トータルで約4~10gです。それに対し、1粒のガムに含まれるキシリトールは、ガムによって異なりますが約1.3gが平均的です。
一度に噛むガムは2粒を目安にして、1日2~3回・1回につき5分以上噛むようにましょう。
どんなガムが効果的
一般的にガムなどでキシリトールを摂取する方が多いと思います。この場合、虫歯予防のためにはキシリトールの含有率が50%以上のものを選ぶようにしましょう。
キシリトールガムとうたっているものも、商品によって含有量が違うのでチェックを忘れないようにしてください。
歯医者などで販売しているキシリトールガムはほとんどが含有率100%です。キシリトール100%のガムなら、1日4粒程度噛むことで、虫歯の予防に必要な量をとることができます。
いつ効果が現れる?
キシリトールを噛んだからといってすぐに効果が現れる訳ではありません。一般的にキシリトールを摂取し始めて約2週間程度で歯垢(プラーク)が減り始め、3ヶ月続けることで虫歯になりにくい口内環境を作ることができます。
また、たくさん摂取すればするほど予防できるのかという訳でもありません。ここで注意してほしいのは、大量に摂取しないこと。大量に摂取したからといって効果はほとんど変わりません。逆にお腹を壊す可能性があるので、必ず適量を摂取するよう心がけてください。
お口のケアにキシリトールも併用しよう
いかがでしたか?
キシリトールのデメリットは、たくさん摂取するとお腹を壊してしまうことです。
この点だけ注意してくださいね。
ただ、キシリトールを摂取しているからと言ってお口のケアに手抜きは禁物です。
日々の歯磨きと併用し虫歯を予防しましょう。
そして、梅ヶ丘一丁目歯科で定期検診を受け一生付き合っていける歯を一緒に育てていきましょう。
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参考:(※1)テーマパーク8020
画像:Lumixera/shutterstock
画像:Milles Studio/shutterstock
梅ヶ丘一丁目歯科 院長 堀籠眞一(ほりごめ まさかず)
経歴
松本歯科大学を卒業
医療法人社団 歯友会「赤羽歯科」
医療法人社団 友伸会「仙川町歯科クリニック」
両院併せて30年以上、歯科診療に携わる。大手の歯科医院勤めにより先進技術・先進医療を取得。
学会にて常に新しい治療方法を学んでいる
モットーは『自分の歯で一生を過ごす為の治療』慣れ親しんだ梅ヶ丘という地で開業し、皆様に愛される地域に根付いた歯科医院を目指しております。